17.決着/銀八
夕方、神楽ん家のインターホンを押して出て来たのは、神楽とよく似た男だった。
それもそのはずで、奴が神楽の兄貴だった。
この野郎……
俺は自然と腿の横で拳を握っていた。
「ダレ?」
「神楽さんの担任の……」
「へぇ、随分若い先生だね。もし、俺がいなかったら何してた気?まぁ、入りなよ」
今度は故意に拳を握り締めた。
つーか、やけにスカした態度が気に食わなかった。
口が悪いと言うよりは、一見柔らかく見える表情や言葉からは想像出来ないような毒が含まれていた。
奴は俺を招き入れると居間へと通した。
ここを訪れたのはどれくらいぶりか。
神楽が留学したての頃に一度来た時以来で、だけど部屋の雰囲気は変わっていなかった。
「今、神楽起こしてくるから」
俺はその言葉に待ったを掛けた。
「寝てるなら無理に起こさなくていいから。俺はただ、プリン買って来ただけだし……それより、今日は何もしてねぇだろうな?お兄さんよ」
それまで嘘臭いぐらいにこやかだった表情は影を潜め、明らかに俺に向けて怒りの感情を露にした。
「……神楽はあんたを頼ったんだ」
「それはそれは丁寧に慰めてやったよ」
「教師の癖によくそんな真似ができるね。感心出来ないな」
「そりゃどうも。でもな、同じ穴のムジナだぜ?お兄さんも俺も。そこんとこ分かってんだろな」
久々にこんなにピリピリした奴に会った。
生徒を何十人と見てきたが、ここまで殺気立った奴は久々だ。
滅多に見られるもんじゃねぇ。
俺が思ってる以上に奴は神楽を愛してるらしかった。
兄妹で愛し合う事が出来ない事は分かってるはずだろう?
俺は買ってきたプリンをテーブルの上に置くと、殺気立つ兄貴を放って帰ろうと思っていた。
「待ってよ。ねぇ、アンタ神楽に惚れてんだろ」
何てこと言い出すんだ。
テーブルに手を突いて立ち上がりかけていた俺は、またゆっくりと椅子に座った。
「可愛い生徒だとは認めるよ。だが惚れてるかは別の話だろ?自分がそうだからって俺まで一緒にしないでくれる?」
「そうだね。禁断の果実をカジってしまった俺と、ただ手に取り磨いてるだけのアンタじゃ、比べ物にならないよね」
一々が鼻につく発言で、さすがに俺も顔に出てたはず。
ムカつくと。
「そんな事を俺に自慢気に話してなんになる。神楽がどれだけ怯え、傷付いたか知らねぇ癖によ」
奴は途端に顔を俺から背けた。
「知ってるよ」
その声は全く別の次元にいるような、低く暗いものだった。
「じゃあ、あいつがあの夜、俺に何て言ったか知ってるか?受け止めてやれなかった。そう言って震えてた。テメーはそんなあいつの気持ち知ってたのか?」
普通なら罵って、拒絶して、受け止めるなんて言葉は出ないはずだろう。
でもあいつは、自分を傷付けた野郎を、飽くまでも兄貴として受け止めてやりたいと思っていた。
それはやっぱり家族だから。
2人で支えあって来た兄妹だから。
そんな神楽の気持ちを知ってた上で甘えて、あんな事をしたなら、俺はスグにでも神楽をこの家から連れ出すつもりでいた。
「どうなんだよ」
「……でも、知らなかったから許されるものでもないよね。こういうのって、他人に言われるとすごくムカつくんだよね」
野郎は俺の顔の正面に、その偽りの笑顔が張り付いた顔を持ってきた。
「でもさ、素直に言うよ。感謝してるって」
「ハァ?」
「今は神楽の幸せを願ってる。だから俺は出来るだけアイツには会わない。そして、誰にも頼らない。これでも結構苦労してるんだけどな。自分でお金を稼いだり、自分よりひ弱で下劣な人間に頭下げたり」
「好きでもない女を抱いたり……か?」
首筋をみりゃ一目瞭然で、生々しい痣が付いていた。
それは、神楽を忘れる努力なのか。
それとも、愛し続ける為の努力なのか。
俺には分からなかった。
「他の女を知れば、何かが変わると思ってた。だけど、それは違ったんだ。俺の見当外れ」
奴は俺の顔ギリギリに自分の顔を近付けると、ゾクッとする顔で俺を見た。
「女には興味なかったんだ」
でも、直ぐに奴は笑って付け加えた。
男はもっと興味がないと。
つまり、何が言いたいか。
「神楽にしか興味がねぇのな」
「でも、大丈夫。俺はもうあいつを別の形で幸せにするから」
俺は野郎の言ってる意味が分からなかった。
別の形?
それは俺等みたいな許されない関係だから出る言葉だった。
「兄貴として、あいつを……神楽を幸せにしてやる。アンタは?血は繋がってないんだし、卒業さえ待てば自由だろ?」
奴の表情が年相応の顔に戻るのが分かった。
さっきまでの血生臭い表情は何だったんだ。
俺にかなりデカイ問題を叩き付けて、奴は外へと出て行った。
俺もそろそろ向き合う頃か。
椅子を立った俺は静かに神楽の部屋へと向かった。
神楽のへやと書かれたプレートが張り付いてるドアを軽くノックした。
「はい」
小さな声が聞こえて、俺はドアノブを回した。
「せんせェ」
「よぉ、どうだ?」
神楽は鼻声ではあったが、顔色はそんなに悪く見えなかった。
俺は部屋へ入ると、出されていた椅子に腰を掛けた。
「明日は学校行けそうネ」
「まぁ、無理すんな。あと、写真と脅迫文の事、近藤たちから聞いた」
「そうアルか」
神楽はその事もあって体調を崩したんだろう。
早急に嫌がらせの犯人を捕まえてやらねぇと……
俺は焦っていた。
「あ、プリン買ってきたけど」
「食べるアル!」
「食い意地だけは本当にすげぇよな」
神楽に買ってきたプリンを渡すと嬉しそうに食っていた。
そんな顔を俺は独り占めしてぇなんて馬鹿な事を考えてた。
許されない関係――
仮に神楽が俺を好きだったとしても公には出来ない関係で。
もう、いっそのこと誰かと付き合っちまえよ。
そんな事を思ってた。
そうすれば、俺はお前をただの教師として支えてやれるし、もうアパートに呼ぶ事もないし、無防備に眠るお前に気を揉まなくても済むんだ。
どうやっても俺のもんにならねぇなら、さっさと誰かのもんになっちまえよ。
まさか俺がこんな事を考えてるなんて、こいつは知らねぇんだろうな。
「なぁ、結局ヅラと付き合わねぇの?」
神楽のプリンを食べる手が止まった。
「あいつ、バカで力を発揮するベクトルがちょっと間違ってるけどよ、真面目で良い奴だぜ?」
「なんでそんな事言うネ」
「なんでって、昨日コクられてなかったか?」
放課後、用事があって3zの教室に向かっていた。
居残って2人が勉強をしてるのは知っていた。
噂が流れてはいるが、そんな関係じゃないだろう。
そう思ってた。
真面目で堅物なヅラが神楽を好きになるわけない。
だけど、俺は聞いちまった。
ヅラの割りとマジな声を。
俺はヅラとは昔からの付き合いで、あいつがどんな奴か分かってるつもりだった。
真面目で堅物。
恋愛に対してどこまで本気か知らなかったが、それなりに上手くやってるようだった。
だけど神楽にだけは……そう言う感情を抱かないと思っていた。
俺は安心しきってたんだ。
ヅラだけは大丈夫だと。
だから神楽の勉強をみるのをあいつに頼んだ。
それが昨日ドア越しに聞こえた声は、ありふれた愛の告白だった。
「他に好きな奴でもいるのか?」
「いないアル!」
そう答えた神楽に、こないだ準備室で聞いた答えを思い出した。
やっぱり、俺への好きはその好きとは違ったんだな。
分かってはいたが、気分が落ちてしまいそうだった。
「だったら、考えてやってくれよ。あいつなら浮気はしそうもないしな」
「えっ、待ってヨ。意味わかんねーヨ」
「じゃあ、俺と付き合ってみるかコノヤロー」
半分笑ってそう言ったが、神楽の顔は俺に笑いかけてはくれなかった。
ちょっと待てよ。
笑ってくれよ。
ふざけんなって腹でも殴れよ。
「先生はやっぱり優しいアルナ」
「当たり前だろ」
好きな奴に優しくありたいのは当たり前だろうが。
俺は神楽の頭を撫でると椅子から立ち上がった。
もう、俺もテメーの兄貴同様、ただの教師に戻ろうと思う。
自分のクラスの生徒が幸せになれるように手助けはするつもりだ。
もう、分かっちまったから。
いつだって傍にいたのに、お前は俺を一度として男として見てくれなかった。
「幸せになれよ」
「先生?」
神楽はもう俺がいなくても大丈夫だ。
あの兄貴も二度とあんな事はしねぇだろう。
だから俺も、もう二度とあいつを抱き締めたりしない。
黙って話を聞いてやるだけで充分だろ?
俺は神楽の部屋のドアをゆっくりと閉めた。
二度と訪れる事のないこの部屋に、少しの名残惜しさを感じながら。
私は重たい気持ちのまま、次の日を迎えた。
熱はすっかり下がっていて、学校には行けそうだった。
「行ってきます」
まだ神威の寝ている家を出れば、空が青く晴れていた。
1日ぶりに外気に触れて、とても体は清々しかった。
気分もそれにつられて晴れてくれたらいいのに……ずっしりと重かった。
教室に着けば既にサドは自分の席に着いていて、私は後ろのドアからそれを伺っていた。
どんな顔で席に着けばいいんだろう。
緊張とは違う嫌な汗が私の背中を伝った。
「リーダー、入らないのか?」
背中に聞こえた声に振り返ればヅラがいて、いつまでも教室へと入らない私を不思議そうに見ていた。
「ううん、何でもないネ」
「そうか。ところで体調は治ったのか?」
「うん、もう全然元気ヨ!」
わざと少し明るいトーンで話していたせいか、椅子に座っているサドが一瞬こっちを見た気がした。
私は落ち着かない心臓に泣きそうになりながらも、平静を装って席へ着いた。
挨拶なんて出来ないし、もちろん向こうからも無かった。
教室の酸素が薄いなんて事はないのに、息苦しくて仕方がなかった。
どうして、こんな苦しい事を私は望んでるんだろう。
サドを好きでいる限り、私はずっと苦しまなきゃいけないのかな。
盗み見たサドの横顔は全然何ともなさそうで、私は余計に辛くなった。
こんなのが本当に恋心なのかな?
誰にも聞けない私は、ずり下がる眼鏡を上げると窓の向こうのグランドを見た。
1限目に体育の授業でもあるのか、どこかのクラスの男子がサッカーをしていた。
それを脇で女子が楽しそうに応援していた。
ため息が出た。
きっとあんな恋愛に私は憧れていたんだろう。
すごく羨ましいなんて思った。
もしかしたら、世の中には好きになっちゃいけない相手がいて、そいつを好きになると罰が与えられる仕組みにでもなっているんじゃないか。
そんな風にさえ思えた。
きっと、ヅラを好きになったとして、こんなに辛い気持ちになるだろうか。
何となく想像してみたら、今とは全く正反対に思えた。
「おはよう、神楽ちゃん」
お妙ちゃんと新八が教室へ入ってきた。
「おはようネ!」
「もう、大丈夫?熱が高かったんでしょう」
「大丈夫アル!熱は寝てたら下がったヨ」
「そうだ、昨日のノート見せてあげる!」
新八が私に休んだ分のノートを見せてあげると言ってくれた。
ありがとうと受け取ろうとした時だった。
私の頭にあの言葉が浮かんだ。
“淫乱女”
私は新八に断った。
「やっぱり、お妙ちゃんに借りたいアル。字が綺麗だし!」
「えっ!そんなに汚くないけど!見てよホラ!ホラっ!」
「しつこいナ!ダメガネ!」
私はギャアギャア騒いではいたけど、全くって言うほど楽しいなんて思えなかった。
またサドに何か言われると思ったら、新八であっても男子からノートなんて借りられなかった。
姿の見えないストーカーはもちろん怖かったけど、今はずっと隣のサドの方が怖かった。
好きになったもの負けってこう言う事を言うのかな。
……私は悩んでいた。
このままサドを好きで居続けるかどうかを。
昼休み、私はまたゴリに会議室へと呼ばれた。
次は何だろう。
あれ以上の写真なんて絶対になかったし、何よりももう恨まれるような事はしてない筈だった。
手に汗を掻きながら私は会議室のドアを開けた。
「何アルか」
そこにはゴリとジミー、そしてトッシーが私を待っていた。
ゴリは椅子にどっしりと腰掛けているのに対して、ジミーは落ち着きなさそうに立っていた。
少し離れた所に座るトッシーは、机に足を乗せて腕を組み、顔を俯かせていた。
その様子に、きっとまた何かあったに違いない。
そう思った私は痛くなる胃に、さっき食べたタコさんウインナーが出てしまいそうだった。
ゴリの手元にはまた数枚の写真が置かれてあり、私は生きた心地がしなかった。
前にトッシーが言っていた“ありもしない事実”
それをでっち上げられてしまったんだろうか。
もし、それをまたサドに見られてしまったら……もう、誤解を解く事は不可能だと思った。
「これなんだが」
重い声でゴリが差し出した写真は、私の想定を遥かに超えたものだった。
「なにアルか!?これ」
私も空いてる椅子に座るとゴリに尋ねた。
それにジミーとゴリが目を合わせて頷くと、ゆっくりと話し始めたのだった。
「俺はこの数日間、チャイナさんの周りを張っていたんですが、全くと言って良いほど怪しい人物は現れませんでした」
「だから、俺とトシは聴き込みを行なった。もちろん、チャイナの名前は出してねぇ。聴いて回ったのは“総悟”についてだ」
「どういう事ネ?」
私は今聞いた話と、写真に写る人物が上手く繋がらなかった。
なんでサドの名前が出るの?
私はその疑問をそのままぶつけた。
「なんでサドの名前が出るネ?」
「チャイナさん、実は俺、とんでもない勘違いをしてたんです。チャイナさんのストーカーをマークしようと、チャイナさんの周りをうろつく怪しい男子をずっと探ってました。でも、いくら探ってもチャイナさんの周りをうろつく男は俺くらいのもんで、全く尻尾を掴めなかったんです」
「幽霊だったアルか?」
それまで黙って聞いていたトッシーが急に話に割り込んで来た。
「幽霊なわきゃねェだろ。その写真見ただろ。生きてる人間だ。今さっきまで取り調べもしてた」
「刑事みたいアルナ」
「それは良いとして、チャイナ。この騒動、何か引っ掛かる事はないか?」
急にそんな事を聞かれて、冷静じゃない頭は更にこんがらがった。
それに気付いたのかゴリが私にヒントを出してきた。
「こないだの脅迫文覚えてるか?あれに書いてあったお前への処置、思い出せるか?」
私への処置?
確か、あの脅迫めいた文章に書いてあったのは、直ちに退学又は――
「何だったっけナ?」
「男子との一切の接触を禁じる、だろ?」
私の代わりにトッシーが答えた。
机の上に置かれた紙を見ると確かにそう書かれていた。
でも、それのどこがサドと関係があるの?
私は益々分からなくなった。
「犯人は退学と同等の処罰として、何故か男子との接触を禁止しろと言ってる。どれだけ自分だけを見てて欲しい自己中な野郎だなんて思ってたが……」
「そうだな。俺達は間違ってたんだよな。それに、チャイナが撮られた写真にも引っ掛かった。チャイナとトシ、チャイナと桂、チャイナと銀八」
私の撮られた三枚の写真と男子との接触の禁止。
そして、サド。
風紀委員の三人は犯人から真相から、何もかも分かってるのに、当の私は何一つピンと来なかった。
「もう、分かんないネ。言ってヨ。教えてヨ!」
「言ってもいいけどよ、おかしくねェか?一番お前が親しくしてる男との写真だけがねェ」
「一番親しくしてる?」
「男と親しくして欲しくないなら、まず一番始めに出てくる名前があるはずだろ?」
「チャイナさん、まだ気付きませんか?」
まるで私を責め立てる様に、三人は矢継ぎ早に言葉を並べる。
分からない私が悪いの?
私を囲む三人の目は真剣だった。
アイツの名前?
私が一番親しい?
突然、そのフレーズに様々な光景がフラッシュバックした。
教室の床を転げ回ったり、授業中に椅子を蹴り合ったり、お昼のパンを取り合ったり、ベンチに並んで座ったり――
紙パックのジュース。
私に向けられる顔。
見下ろす視線。
赤みがかった瞳。
柔らかい表情。
それに熱くなる私の顔。
「サド……」
そうネ。
どの男子より……どの友達よりも、一番触れ合って来たのはサドだった。
サドと私は所構わず掴み合って、いがみ合って。
でも、その数だけ仲直りをしてきたアル。
「サドと私の写真が撮られてないネ」
そう言った私に三人は同時に頷いた。
私は手に持った写真に写る、複数の女子生徒達を険しい顔付きで眺めた。
「ずっと俺は勘違いしてたんですよ。チャイナさんのストーカーは男だって。どうりで、いくら張っても“怪しい男”が見つからない筈です」
「奴等は総悟の熱狂的なファンだった。ふざけた事しやがって。総悟とチャイナの写真が無かったのは、奴には迷惑を掛けたくなかったからだとよ」
「チャイナが総悟といつもケンカしてるのを見ていた奴等は、嫉妬に狂ってこの騒動を起こしたと供述した。既に銀八から理事長に話は行ってる。俺らからは、それ相応の処置を頼んでおいた」
「そうアルか」
「近藤さんにワザワザ写真を送り付けたのは、風紀委員で問題を取り上げて総悟に間接的に写真を見せつける為だと。それでチャイナが総悟に嫌われれば良い、そんなのが目的だったらしい」
「じゃあ、その目的は達成したアルナ」
私は気付けば会議室を飛び出していた。
どこに自分が向かってるかなんて、全然分からない。
ただ足が勝手に動いた。
ジッとなんてしてられなかった。
悲しいのかな?
それとも悔しいのかな。
仕返ししようだなんて思ってない。
そんな事に力なんて使いたくないアル。
ただ私は犯人の思惑通り、まんまとサドに嫌われてしまった。
元から私とサドは馬が合わないんだ。
引っ付こうとすればする程に反発は強くなる。
まるで磁石のS極同士みたい。
どうやったって引っ付く事は出来ないんだ。
だったらもう――サドの事は忘れなきゃ。
私は屋上へと向かった。体の……心の赴くままに。
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