2016 Request

危機怪怪の続き

知ってしまった性的快感への興味と恐怖を感じる神楽

例の風俗嬢が神楽かもしれないと疑いながら、

危機怪怪とは逆の行動(積極的に神楽に近付く)銀時


 

続・危機怪怪/銀神(リクエスト)

『ぁッ、んッ、きもちい……もっとしてヨ……』

 銀時の頭に響く甘く切ない声。忘れられないのだ。風俗で抱いた女の声とドロドロで真っ黒なバケモノのような顔。しかし、銀時はそれと同じものをこの万事屋で見た。涙で濡れ化粧の取れた神楽の顔。女の顔と言うものは化粧が取れると皆がああなるものなのだろうか? 不思議に思っていたが、ただの偶然にしては色々と出来過ぎていた。突然、男でも知ったのか、大人っぽくなった神楽の成長っぷり。そして、風俗店で体験した想像上の神楽と同じだった身体。何よりもあのドロドロで真っ黒い顔など見間違えようがないのだ。だが、仮にあの風俗嬢が神楽だったとして……何故だ!? その疑問を解決するには本人に尋ねるしかなかった。しかし、そう簡単にはいかない。あれだけ神楽を避けて、避けて、風俗店にまで逃げ込んだのだ。魅力的に成長した神楽へうっかりと近づいて誘われでもしたら……今までの努力が水の泡である。さすがに抗うことはもう出来ないだろう。しかし逆に神楽だったとしたならば、一度は抱いているのだ。それなら既に手遅れである。そして一度抱いているのであれば、もう一度抱いたって問題ない。そう考える自分も居るのだ。思い出しただけで身体が疼く。あれが神楽であれば――――――今も目の前のソファーで神楽は寛いでいるが、知らないふりをしていると言うことなのだろうか? それにしてもあれだけ欲しがって、人をおちょくり誘っていた神楽が、風俗へ行った日を境に変わってしまった。神楽の考えや態度、何一つ分からない。全てを知りたいと銀時は思っていた。

「なぁ、神楽」

 そう言って銀時が神楽の隣へ座ると、神楽は大げさなまでに距離を離した。

「近いアル! 何アルカ」

 こちらを見もせず雑誌に夢中である。銀時は面白くないとその雑誌を取り上げた。

「おい、神楽。お前、最近どうしたんだよ? あのガッツはどこに消えた? 銀さんをしゃぶり尽くそうとしてたあのガッツは」

 神楽はまるで軽蔑でもするかのようにこちらを蔑み睨みつけると、ソファーから立ち上がった。短い丈のチャイナドレスが銀時の目の高さで揺れる。なんて破廉恥な格好だと銀時はスカートの裾を握った。

「けしからん! ああ! けしからん! 何だよお前、このスカートの丈は」

「触るナ!」

 神楽は顔を赤くして銀時の手を剥がそうとした。一体この短期間で神楽の身に何が起きたと言うのか。ついこの間までなら自分から『触られたい』なんて迫って来ていたのだ。これは確実に男を知ったのだろう。急に羞恥心が生まれるなどまずあり得ないのだ。ここではその男が誰であったのかが重要である。銀時以外の男だったとしたら問題だが、たとえ銀時であったとしても大問題なのだ。

「この間までお前言ってただろ? エッチな事して良いって。だから、ほら神楽やろうぜ!」

「なっ! そッ、それは昔の話アル! もう忘れろヨ!」

 神楽は銀時の手をスカートから引き剥がそうと必死だ。だが、銀時だってそう簡単に逃しはしない。神楽に自分から迫ると、更に強く引っ張った。

「昔って数日前の話だろ! あんなにエロに貪欲だった神楽ちゃんは一体どこへ消えたんだよ!」

「だから! もう忘れろヨ!」

 正直言えば、今の神楽の方がずっとエロい。そそる。こうして恥ずかしがって嫌がれば嫌がるほど銀時は意地悪をしたくなるのだ。

「神楽、あんなに銀さんのしゃぶりたがってただろ? 今日なら新八もいねーし好きにして良いから」

 神楽の顔が更に真っ赤に染まっていく。長いツインテールを揺らしながら首をブンブンと横に振っていた。

「そんな事するわけないダロ!」

 しかし、銀時は見逃さなかった。神楽の細い喉がゴクリと動く所を見たのだ。こんなふうにすっかり《エロとは無関係》を装っているのだが、実際は興味があって堪らないのだろう。うまく隠しているつもりなのだろうが、そのつれない態度のせいで余計にむっつりとして見えた。そもそも男に興味がなかったら、こんな股間を挑発するようなチャイナドレスなど着る筈がないのだ。銀時は確信した。あの日の風俗嬢が神楽かどうかは分からないが、少なくとも神楽はセックスの味を知っているのだと。もし男が出来たのであれば、銀時のテクでどうにか奪ってやろうと思うのだった。

 銀時は神楽のスカートから手を離すと、ソファーから立ち上がり神楽を見下ろした。

「……神楽」

 神楽の表情に焦りの色が見える。こちらを見上げる大きな目は激しく揺れ動いていた。

「なぁ、こっち見ろって」

「いやっ」

 神楽は腕で自分の顔を隠すと、銀時から逃げようとした。だが、銀時は神楽の腕を掴むと…………神楽の頬は真っ赤に染まり、呼吸もどこか苦しそうだ。ただ腕に触れただけでこれである。銀時は思わずニンマリと笑った。

「あれ? もしかして神楽ちゃん……」

 銀時は神楽の耳元へ顔を近づけた。

「エッチなこと、期待してない?」

 腕の隙間から見える神楽の顔がハッと驚いて、そして僅かに涙目になった。

「へんなこと言ってんじゃねーヨ……」

 随分とツンツンしている。しかし、その表情は男の身体を知っているメスそのものであった。紅潮している頬に充血している唇。潤む瞳はまるで誘っているかのようだ。

「本当に期待してねーの? 確かめても良いか?」

「確かめる? どうやってヨ?」

 遂に腕を顔から退かせた神楽は恥ずかしそうにこちらを見つめた。本当にどうやって確かめるのか分かっていない顔だ。銀時は神楽を引っ張るとソファーに座らせた。そして銀時は神楽の足元に座ると不思議そうにこちらを見ている神楽と目が合った。どうも神楽はまだ何が起こるのか分かっていないようだ。神楽がエッチな事を期待しているかどうかなど、その体に尋ねれば簡単に答えが聞ける。銀時は目の前の剥き出しのナマ足を開かせると、神楽のショーツのシミを確認するのだった。

「ど、どこ見てんダヨ! やめろ!」

 神楽は暴れていたが銀時は股ぐらに顔を突っ込むと、しっかりと目に焼き付けた。

「神楽ちゃん。パンツが濡れてるけど、もしかしてお漏らししたの?」

「ち、違う! やめてヨ!」

 神楽は足を閉じようと必死だったが、銀時の口がそこへ辿り着く方が先だった。湿っているショーツの上から舌で愛撫したのだ。

「やんッ、ぎん、ちゃん……やめッて……」

 途端に神楽の体の力が抜け、更にヌルヌルと愛液が溢れだした。これは確実に男を知っている体だと確信すると、一旦神楽の股ぐらから顔を離した。見上げればすっかり抵抗を弱めた神楽がそこに居て、こちらを見下ろす目には力が入っていなかった。

「エッチなこと期待してたんだろ? こんなに濡らして。なんで素直に言わねェんだよ」

「だって……」

 神楽は今にも泣き出しそうな顔になった。さすがに泣かせるわけにはいかないと、銀時は神楽の隣に座って頭を撫でた。

「あのな、神楽。別に俺は怒ってねーし、お前が急に変わったもんだから何があったか知りたいだけなんだよ」

 神楽はコクンと頷いた。大人っぽくなったとはいえ、まだ大人になりきれていない部分ももちろんある。そこを可愛いと思う一方で、堪らないと疼く自分もいた。今も短いスカートの中では、男が欲しいと愛液が溢れているのだ。頭を撫でて慰めてはいるが、銀時の目には神楽の太腿しか映っていなかった。

「お前、どこかでセックス覚えたのか?」

 すると神楽は黙ったまま頷いた。

「だから、急に大人っぽくなって、綺麗になったの?」

 すると神楽の頬に赤味が広がり、恥ずかしそうにこちらを見た。

「えっ、銀ちゃんそう思ってるアルカ?」

「当たり前だろ。神楽ちゃんが急に綺麗になったもんだから、銀さんはそりゃあもう……」

 神楽の手を取ると銀時はズボンの膨らみへと誘った。神楽の小さな手が僅かに握りこむ。

「で、そのセックスはどこで覚えたんだよ?」

 銀時は思い切って核心部分へと迫った。他の男だったとしても、今神楽は銀時の肉棒を握っているのだ。嫉妬どころか優越感すら覚える状況。もう誰の名前が出てもいいと覚悟は出来ていた。

「前に銀ちゃんが私から逃げた後、エッチなお店に行ったの知ってるネ」

「えっ、マジか。なんで知ってんだよ」

 銀時は驚くふりをした。

「実はあの後、銀ちゃんのあとをつけたネ。それでこっそりお店に入って…………」

 予想的中。銀時が指名した風俗嬢に扮して神楽は銀時の相手をしたのだった。あの日、触れた肌もいい匂いも可愛い声も射精した膣も、全てが神楽のものだったのだ。銀時は感動にも似たような喜びと僅かな焦りを感じていた。

「つまりは……お前の誘惑に負けたってことか」

 あれだけ抗って頑張ったのだが、結局は神楽を抱いていたのだ。それも金を払って。

「銀ちゃんが逃げるから悪いアル」

 そう言われてはもうどうしようもなかった。それに過ぎたことだ。今更何を言っても破瓜された処女膜は元に戻らない。神楽もあの快感を覚える前の肉体に戻ることは出来ないのだ。それならちゃんと神楽を抱きたい。銀時はそう思ったのだ。

「でも、なんでこんなに避けたんだよ。セックスした仲だろ?」

 神楽はううんと小さく唸ると、目線を下へ落とした。

「だって……嫌だったアル……」

 銀時の顔が青ざめた。まさか銀時のモノがお気に召さなかったのだろうか。しかし、そればかりは……などと考えていると神楽が小さな声で付け足した。

「エッチなことばっかり考えてるの、バレちゃうと思ったネ……」

 思わず頬が緩む。銀時とのセックスで気持ちよさを覚え、また欲していたと言うのだからこれほど嬉しい事はないのだ。銀時はむしろウェルカムだと思っていた。

「なんだよ。そんな事気にしてたの? ……わかって無えな」

 そう言って銀時が神楽の太ももを撫でると、神楽の手に力が加わり銀時の膨らみがギュっと握られた。

「銀さんだけにエッチな神楽ちゃんなら、何の問題もねぇよ」

「ほんっ、本当ネ?」

「もうお前から逃げねえし、そのへんは安心しろ」

 すると神楽は照れたように笑ってこう言った。

「じゃあ、銀ちゃん……チュウしてヨ。前みたいにペロペロってして欲しいアル」

 その一言で銀時のギンギンさんはギュンっといった。こんなふうに可愛く求められては理性などクソ食らえなのだ。銀時は神楽のスカートに手を入れるとショーツの脇から指を突っ込んだ。そして、中指でピチャピチャと遊びながら神楽の舌を舐めるのだった。

「あっひ……んッ、あッ……」

 神楽の薄い舌を舐めたり吸ったりとしながら下の口も可愛がった。どちらも甘い蜜で溢れており、とろけきった表情に銀時も興奮していた。ズボンのファスナーを下ろし、ガッチガチの肉棒を取り出せば神楽が握る。そして、ヌチャヌチャと音をさせながら扱かれる。室内には粘膜の擦れるような卑猥な音が響き、擦り合わせている舌が快感に痺れる。神楽の中へ出たり入ったりしている銀時の指はテラテラと光り、また神楽がぎこちなく扱く肉棒も我慢汁で溢れていた。そろそろどこかに突っ込みたい。銀時は神楽から唇を離すと、呼吸を荒げながら言った。

「神楽……挿れても良いか?」

 すると神楽は恥ずかしそうに呟いた。

「そんなこと聞くなヨ」

 しかし、もうその体は銀時を求めている筈だ。今もキュウっと銀時の指を咥えて離さない。しかし、銀時は意地悪く聞いてやった。

「じゃあ、挿れなくても良いんだな?」

「あうっ……うっ……」

 切ない表情で下唇を噛んだ神楽は、銀時の肉棒を扱きながら上目遣いでこちらを見た。催促しているのだろうか。コレが欲しいと。すると、突然神楽は体を前に倒すと銀時のそそり勃っている肉棒を口に含んだのだ。神楽の温かい肉に包まれ、銀時は思わず声を漏らした。

「はっ、あッ、神楽! 待て待て!」

 しかし、神楽はジュブジュブと吸い込み、喉の奥で銀時を感じていた。その被虐的な姿に銀時のサディズムが目を覚ます。ツインテールを握ると激しくイラマチオさせたのだ。

「ぐっ、えッ、ぐッ! んグッ!」

 涙目の神楽が苦しそうに肉棒を咥える。だが、喉の奥に擦れて気持ちが良いと銀時は激しく腰を振った。このまま一度出しても良いのだが、出来れば今日も神楽の中で果てたい。

 さすがにあまりやり過ても可哀想だと銀時はツインテールから手を離してやった。

「くはッ! はぁ……はぁ……はぁ……」

 苦しそうに呼吸をする神楽は放心しているように見えた。どうやら喉の奥で感じていたらしいのだ。思いもよらない神楽の性感帯に驚くも、自分好みであると銀時は嬉しくなった。

「神楽。テーブルに手つけよ」

 言われたままに神楽はテーブルに手をつくと尻をこちらへ突き出した。だが、虚ろな目はどこか不安そうだ。

「何も心配いらねぇって。こっちもきっと……好きだから」

 そう言って銀時は神楽のショーツを下ろして割れ目に亀頭をピタリとつけると、愛液まみれの膣へ入っていくのだった。

 神楽の足に力が入り、つま先でピンと立った。背中を仰け反らせ、口はだらしなく開いていく。

「うッ、あぁッ、あッ!」

 温かい神楽の中。銀時は久々にこの体を味わえるとあって、始めからぶっ壊れてしまった。理性などで抑える事は不可能なのだ。それくらい神楽の体に溺れていた。銀時は細い腰を掴み乱暴に突き上げた。

「あ、あああ! 銀ちゃんッ! 激しいアルッ!」

 まだ二回目だと言うのにこう激しくされては神楽も堪らないだろう。だが、神楽の口から漏れる言葉は銀時によって与えられた悦びを表していた。

「気持ちいいの、止まらないアル……」

 神楽の尻は高く上がり、奥まで銀時を飲み込もうとしていた。そんな神楽に堪らずに銀時は背後から抱きつくと唇を奪った。そうして膨らみかけの乳房を後ろから掴むと激しく腰を振るのだった。

 

 神楽の小さな舌が銀時の中を暴れまわる。すっかり快楽の虜となった神楽は対面座位の姿勢で銀時に跨っていた。抱き合ってキスをして、体を繋げる。銀時は一生懸命に動く神楽に焦れったさと愛しさを感じていた。ただ体を愛してるだけではなく、神楽自身が可愛くて仕方がないのだ。今もとろけきった顔で銀時の肉棒を味わっている。

「銀ちゃんのッ、私の中に入っちゃってるネ」

「そう。お前ん中に……入ってるだろ……ほら」

 そう言って下から銀時が突き上げると、神楽は啼き声を上げながら髪を乱した。普段の態度からは想像もつかないが、こんなにもいやらしい態度を服の下に隠していたのだ。触るナ、近寄るナと言ってはいるが、本当はこんなふうに突かれながらクリトリスを弄って欲しがっている。銀時は自分だけに淫らであって欲しいと願った。気持ち良いことを覚えるのは良いのだが、他に求めだしてしまったら――――? そうならない為にも神楽の膣に自分の性器の形をしっかりと覚えこませなければならないのだ。

 体位を正常位に変えると、銀時は神楽を見下ろし頬を撫でた。

「神楽。お前、すげーエロい顔してるわ」

 すると神楽は両手で顔を覆ってしまった。

「なんで見せてくれねーんだよ」

「いやッ、見せないアル」

 だが、銀時は神楽の腕を取って浅めに腰を動かすと、神楽の表情が崩れ男を欲情させる表情が丸見えとなった。

「お前……イキそうなんだろ? 見ててやるから……イケよ」

「イクとこ……見られ、たくない……んッ……いやぁああ!」

 しかし、神楽は銀時の見ている前で体を仰け反らせると、舌を出しピクピクと震えていた。その間にも銀時は腰を振り、更に神楽を逝かせると銀時も中で果てるのだった。

「銀ちゃんの、熱いの感じるアル……」

 銀時は神楽の胸に倒れこむと目を閉じた。この間の比ではないほどに満たされている。神楽の中へ排出した精液の量も濃さも半端ない。しかし、これは愛しているからであって決して性欲のはけ口にしたわけではない。だから、コレっきりにしよう。次に抱くことがあるとしたら、それは神楽を嫁にもらった時。銀時はそう決めたのだった。

 

 あれから数日が過ぎた。相変わらず神楽はツンっとした態度でソファーに座っている。

「なに見てるアルカ? 銀ちゃんのエッチ」

 神楽はチャイナドレスから伸びる長い脚を組んでいるのだが、先ほどから白い腿が視界に入って仕方がない。それを見るなと言う方が無理である。この間、神楽とのセックスは終いだと自分で誓ったは良いのだが、実際これが目の前にあると思うと決意も揺らぐ。銀時は神楽の隣に座ると肩を組んだ。

「なぁ、神楽……」

「離してヨ!」

 そう言って神楽は銀時から離れてソファーの端へ移動した。

「まぁ、そう言うなよ。な? ちょっとこっち来てみろって」

 しかし、神楽は軽蔑でもしているかのような目でこちらを睨む。だが、それに構わず近寄ると、銀時は神楽の顎を掴んだ。そして可愛い顔をこちらへ向かせると、赤い頬がはっきりと目に映った。

「キスして良い?」

 神楽は何も言わず膨れている。だが、嫌だと言わないと言うことは、しても良いと言うことなのだろう。銀時は神楽に唇を寄せると軽く唇を吸った。そして再び神楽の顔を見た。

「……な、なにアルカ」

 この間、あんなにも自分の上で乱れていた少女と同一人物には思えなかった。これが少し軽く剥くだけで、あんなにも艶っぽく変わってしまうのだ。思わず喉が鳴る。黙って神楽の顔を見ながら太ももを撫でてみた。神楽は相変わらずこちらを赤い頬で睨んでいるが逃げはしない。そうしてスリットの中、更にショーツの奥へ手を入れると遂に神楽が怒ったような顔でその手を押さえた。

「ダメアル! 抜いてヨ」

 しかし、指に触れているのだ。既に湿っている神楽の秘部が。ゆっくりと指を動かしてみる。

「やッ……やめてって……言ってるアル」

 それでも頑なに神楽は銀時の手を押さえたままだ。何が嫌なのだろうか。この間だってきっと……悪くなかった筈だ。

「でも、神楽……聞こえるだろ?」

 徐々に開いていく神楽の股。そのせいで銀時の指がよく動くとピチャピチャと音を立てていた。神楽は顔を真っ赤にさせるとグッと押し黙ってしまった。

「もうヌルヌルして来たけど、神楽ちゃん欲しいんじゃねぇの?」

「んッ……くないッ……欲しくなってないアル……」

「ふぅん、そう」

 銀時は神楽の力が入っていない手を退けてしまうと、愛液が溢れる膣内へ指を滑り込ませた。その瞬間、神楽の表情は崩れ、首を横に必死に振っていた。

「抜いてッ! 嫌ぁあ! んくッ、ふん……」

 そうは言っても神楽の方が咥え込み離してくれないのだ。銀時は神楽のショーツを脱がせると膝まで下ろし、更に指を奥深くまで咥えさせた。

「あッ、はぁ……違うッ……やめ……」

 しかし、神楽の抵抗は弱まる一方だ。それにしても何故こんなに嫌がるのか。銀時は少し傷ついていた。

「もしかしてお前、他に好きな野郎でも出来たのか?」

 銀時は指を激しく動かすと、神楽は銀時の腕を必死に掴んだ。

「だ、だめェエ! 違うアルッ、ぁッ、ぁんッ……」

「なら、なんでそんなに嫌がるんだよ」

 この間はこのあたりまで来ると、さすがに喜んで銀時を受け入れていたのだ。だが今日は違う。何か理由がある事は明白だ。すると神楽は泣き出しそうな顔と声で言ったのだ。

「エッチな事されたいって……考えが止まんなくなるアル……」

「良いよ。考えてろよ。いっぱいしてやるから」

「で、も……ずっと考えてしまうの嫌ネ!」

 どうやら神楽は性欲に溺れていく事に不安を感じていたようなのだ。それを分かってやれなかったと銀時は静かに指を抜いた。そして神楽を抱きしめると言ってやった。

「お前がそうなったのは俺の責任だから、ちゃんと面倒みてやる。だから心配すんな。それに世の中、みんながエッチな事考えてんだよ。お前が知らないだけで」

 すると神楽は安心したように頷いた。

「本当アルカ? 銀ちゃんも?」

 誰に聞いているのだと銀時は笑った。

「当たり前だろ。神楽ちゃんを見るだけで触りたいし、キスもしたいし……」

「エッチもしたいアルカ?」

 銀時は頷いた。もうしないと決めてもしたくなる程に神楽が魅力的なのだ。

「それにしてもそんなにエッチな事考えてんの? 涼しい顔してる癖に」

 神楽は驚いたような顔をしたが銀時の首元に顔を埋めると呟いた。

「余裕ないアル。涼しい顔なんてしてないネ」

 どうやらあのツンツンしている態度は、エッチな事を考えていると悟られない為のカモフラージュだったようだ。本当はどうありたいのか。銀時は神楽に尋ねた。

「恥ずかしいかもしんねーけど、本当のお前で居ろよ。俺の前くらい」

「でも、嫌いになんないアルカ?」

 そう言えば改めて考えると互いに好きだとかなんとか、言葉に出した事はなかった。銀時は少し照れくさかったが、ここはしっかり言ってやらなければと口にした。

「嫌いになるかよ。お前のこと、お前が思ってるよりも、結構……まぁ、好きだから」

 神楽は嬉しいと銀時を更に強く抱きしめた。それは痛いくらいなのだが、こんなに喜ばれてはもう何も言わないでやろうと思った。

「私も銀ちゃん大好きアル」

 そうして神楽から頬に口づけされると、二人は顔を合わせた。

「あのー…………続きしてーんだけど」

「ふふっ、いいアルヨ」

 そうして二人はソファーに沈むと、室内に甘い声が響き渡るのだった。

 

2016/09/05