2015 Request
5年後設定
イメージカラーはベビーピンク
天邪鬼な神楽と甘ったるい銀時
濃いめのR18

ストロベリーミルク/銀神※(リクエスト)

 ※銀時×5年後神楽さん



 茹だるような暑い昼間の万事屋では、神楽がソファーの上で溶けかかっていた。それを銀時は窓際の椅子に座りアイスキャンディーを食べながら見ているのだ。味はいちご牛乳風味だ。やけに香料がキツいのだが、気にならない程に銀時の意識や視線は神楽の着ているチャイナドレスへと向けられていた。

 いつからだったか。銀時が気に入って着ているズンボラ星のジャージである着流し。それを自分でチャイナドレスに仕立て直し神楽が着ているのだ。それなら初めから既成品のチャイナドレスを着ろよと言う話なのだが、わざわざそんな事までして着ると言うことは…………銀時の口角が僅かに上がった。

「オイ、神楽」

 銀時がそう言って名前を呼ぶと、ソファーに仰向けで倒れこんでいる神楽の首だけがこちらを向いた。

「何?」

 怪訝な顔つきでこちらを見る神楽の顔は、夏の暑さを感じさせない程に涼しく見え、夜兎特有の白い肌が雪のように見えた。触れれば本当に冷たいのではないか。そう思わせるような冷めた眼差しが銀時に突き刺さる。お陰でゾクっと背筋が震えた。

「いや、お前さ……その服、なんで着てるわけ? あー……もしかして銀さんとペアルックとか、そういう感じ?」

 アイスキャンディーを食べ終わり、ハズレと書かれた棒を口に加えたままの銀時がそう問えば、神楽は顔を歪ませてこちらを睨みつけた。

「はァ? そんなワケないでしょ。なんで私があんたとペアルックなんて着なきゃいけないのよ。べ、別にそんなんじゃないんだからね!」

 しかし、銀時にはそんな神楽の言葉も照れ隠しに聞こえてしまう。アイスの棒を口からぷっと吐き出した銀時は、やけにベタッとした笑顔のまま神楽の横へ移動した。

「な、何よ! なんで暑いのにこっち来るの? 頭おかしいんじゃない!」

 神楽がそう言ってソファーの上に体を起こすと、銀時は更に嬉しくなって神楽の隣に腰掛けた。口ではあんな事を言っているが、わざわざ隣に座れるようにスペースを作ってくれたのだ。素直じゃない神楽の言葉に目を瞑れば、十分可愛げのある行動である。

「あ、やっぱ神楽もそう思う? なんとなく俺も『あれ? 頭おかしくなったか?』なんて思ってたんだけどよォ…………」

 銀時はそう言って顎に手を置き頷くと、神楽は呆れたようにため息を吐いた。そして、長い髪を手で払うとすました顔で言ったのだ。

「まぁ、でも銀ちゃんがおかしくなったのは、最近に限ったことでもないわよね。昔からずっと……だし」

「だろ? だから、神楽ちゃん……いや、神楽さんよォ…………」

 銀時はそう言って神楽の肩を抱くと、ぐっとその身を近づけた。

「ほら暑いから、裸になってちょっと涼まねえ?」

 神楽の顔に暗い影が落ちた。きっと次の瞬間には神楽の強烈な右フックが銀時の顎にでもめり込むだろう。そう思っていると意外にも予想は裏切られ、神楽の両手が銀時を遠ざけようと胸を強く押したのだった。

「なるわけないでしょッ! バッカじゃないの! 裸になんてならないし涼まないんだから!」

 しかし、そう言った神楽の顔は先ほどよりもずっと暑さを感じているようで、頬に赤みが広がっていた。あの冷めたような表情はもうどこにもない。それを崩せた事に銀時はやけに満たされた気分になったのだ。神楽が銀時の言葉に乗るなど考えられない事ではあるが、全く無視をするわけでもない。構ってくれる事に喜びを感じていた。

「じゃあ裸にはなるけど、もっと熱くなることをするってのはどうだ? それなら文句ねえだろ」

「そんなのもっとあり得ないんだけど! って言うか裸になる前提で話すのやめてよね」

 神楽は自分の身を抱いて、こちらを睨みつけている。だが、そんな目に銀時の心は踊るのだ。本当に呆れているのなら、部屋から出て行くだとか、もっとイイ男の元へ行くだとか、逃げる方法はいくらでもある。それなのに神楽は文句を言いながらも同じソファーの上で座っているのだ。銀時の胸はくすぐったい気持ちで溢れていた。

「あっそ、じゃあもう絶対にその服脱ぐなよ。一生着続けろ! 俺の嫁と勘違いされても絶対に脱ぐなよ。分かったな?」

 誇らしげな顔で銀時がそう言えば、神楽は少し考えるように目線を斜め下へと落とした。

「やっぱり見えるのかしら……で、でも……そうね…………」

 神楽は何やらブツブツと独り言を呟いていた。きっと引っかかったのだろう『嫁』と言う単語が。正直、銀時と並んで歩く神楽はそう勘違いされてもおかしくない程に成長しており、また二人の距離間も以前より大きく近付いた。出ている雰囲気は完全に『しっぽりいった仲』であった。実際は銀時がどうにもこうにも手を出せないでいるというのが現状なのだが。

「つーことで、神楽。銀さんと風呂でも入るか」

 これにはさすがに神楽もソファーから立ち上がると、怒った顔で銀時を見下ろした。

「なんでそんな話になるのよ」

「……じゃあ逆に聞くけど、お前はなんでそこまで裸を見せたくねーんだよ! もう何年同棲してると思ってんの? このまま死ぬまで指一本触れせれないつもりかバカヤロー」

 銀時にしてみれば、彼女を作ることも出来ず、もう五年は神楽と一緒に暮らしているのだ。しかも当の本人も彼氏を作ることもせず、出て行く気配もない。いい加減この関係をハッキリさせる為にも、ここは裸の《オツキアイ》が必須であると思っていた。

「指一本?」

 神楽が険しい顔で問えば、銀時も似たような顔で頷いた。

「別に指一本くらいなら良いだろ」

「確かにそうね……指一本くらいなら……で、でもそれって…………」

 神楽は考えながらそう呟くと銀時の目を静かに見つめた。

「本当に指一本だけ?」

「銀さんの目を見てみろ、これが嘘つく人間の目か?」

 正直、指一本でどこまで耐えることが可能か。銀時本人にすらそれは未知であった。ただこの勢いがあれば本当に指一本くらいは触れさせてもらえるのではないか。そんな下心が全面に押し出された瞳をしていた。

「…………じゃあ、指一本だけ、ならね……でも別に銀ちゃんを信じたわけじゃないんだから! 勘違いしないでよね!」

 銀時は飛び上がる程に喜びたい気持ちを抑えると、どうにか興奮を隠し落ち着いてみせた。

「ハァハァ……神楽、まあ……フゥフゥ……隣座れや……ハァハァ……」

 しかし、隠せていると思っているのは銀時だけで、神楽にはしっかりと伝わっているようであった。

「鼻息、すごく煩いんだけど」

 だが、まあ良いわと神楽はこれには目を瞑ってくれると、長く肉付きのいい脚を組んでソファーに座った。

「それで、どこ触りたいの?」

 今から弄られると言うのにやけに大人しい神楽。銀時は改めて考えると、神楽がこんな事を許可するなどおかしいということに気が付いた。そのお陰で煩かった鼻息も落ち着きを取り戻した。

「つうか、なんでお前さっきはあんだけギャアギャア騒いでた癖に落ち着いてんだよ。なんか裏があるだろ?」

「じゃあ、私も聞くけど、どうしてそんなに触りたいなんて思うのよ…………」

 神楽の青い瞳が珍しく揺れ動いて見えた。

 何故、か。そんなものは簡単なのだ。銀時の騒ぐ胸がその答えを知っていた。

「今更それ聞くの? いや、ほら、なんつーか、普通に言えば……好きなんだけど」

 すると神楽の動きが止まり、揺れ動く瞳もしっかりと銀時だけを見つめ止まっていた。だが、なんの反応もない。ここまでハッキリと口にしたのは初めてであるが、この想いはとっくの昔に伝わっているものだと銀時は思っていた。だが、もしかするとそうではなかったのかもしれない。急に不安が襲い掛かる。

「え? か、神楽ちゃん?」

 しかし、神楽はぴくりとも動かない。心配して肩を叩いてみるも全く動くことはない。というよりも生きている気配を感じないのだ。

「オイ、まじか! し、死んで…………」

 すると見えている神楽の顔がみるみる内に赤く染まっていき、遂には茹だったタコのように赤くなるのだった。

「そ、そそそそそんなわけないじゃない! 何言ってるのよ! 銀ちゃんがわたッ、私を好きだなんて……そ、そんなこと…………」

 どうやらあまりの衝撃に動けなくなっていたようなのだ。

 かなりの勢いで否定された銀時の想い。これには困ったと銀時は首を軽く掻くと、どうしようかと考えを巡らせた。

「まさかそんな驚かれると思ってなかったつーか、知ってると思ってたつーか…………」

 ゼロからのスタートだ。てっきり銀時としては互いの想いが通じあっていると思っていただけに、まずは確認する作業から始めなければならないのかと焦っていた。もしかすると神楽の気持ちが自分に向いていないのかもしれないのだ。急に失恋の危険性が浮上した。

「銀ちゃんが私のこと……そんなの絶対あり得ない……嘘よ…………」

 まだ信じられないと言ったふうに両頬に手を添えている神楽に、銀時はもう一度言った。

「嘘なんてつかねーって言ってんだろ。お前が好きなの? 分かるか?」

 しかし、神楽はヒステリックに叫ぶ。

「絶対に嘘よッ!」

 ここまで言われるとさすがに腹が立ってくる。銀時はこめかみに青筋を浮かべると、徐ろに着ている着物を脱ぎ始めた。

「な、何してるの……?」

 銀時は黙々と着物を脱ぎ、半袖のシャツまで脱いでしまうと上半身だけ裸になった。暑くてもう堪らないのだ。

「俺がどれくらいお前のこと好きなのか、身を以て教えてやるよ。そうすりゃあ、さすがに信じるだろ」

「えっ、ちょっと待ちなさいよ。それってつまり?」

 銀時は怒ったような不貞腐れた顔で神楽に迫ると、そのまま抱きつき二人はソファーへと沈むのだった。


「いや」

 仰向けでこちらを見ている神楽はそう言って目に涙を溜めているも、銀時を押しのけて逃げようとはしなかった。銀時はそのまま神楽の唇に軽くキスをすると、どうだと言わんばかりに神楽を見つめた。

「これでもまだ信じねえの?」

「……一回くらいで信じられるわけないじゃない」

 そんな言い方をした神楽に銀時は思わず笑った。

 素直じゃねーの…………

 銀時は神楽の髪に指を通すと、軽く頭をこちらへと押し込めた。そして唇が合わさると――――先程よりも深い口付けをした。ゆっくりと静かに舌を差し込んで、神楽の熱い口の中を刺激した。するとじわりと甘い唾液が溢れだし、銀時は蜜でも飲むように喉に通した。そして、入った時と同じようにゆっくり離れると、舌先と舌先を渡すように糸が引いた。

「…………甘い、アイスの味?」

 神楽が問えば、銀時は軽く頷いた。

「かもな。もう一回味わっとくか?」

 それにはさすがに神楽も笑うと…………だが、首を横に振った。

「べ、別にキスしたいとか、そんなこと思ってないんだから…………」

 どうも今日は一段と頑固である。銀時はまだほぐれない神楽の心に手を移動させると、丸みを帯びた胸へと持っていった。

「そ、そんなところ触らないでよ…………」

 手に余るほどの大きな胸。柔らかさと弾力が程よくて、銀時はその感触を手のひらに覚えこませるように優しく揉んだ。神楽の表情に色気が表れる。何かを感じているような艶っぽい顔だ。銀時はそれを目に映すとまたしても鼻息が荒くなった。

「なに興奮してるのよ」

「お前のンな顔見て、興奮しねー方がおかしいだろ」

「…………ばか」

 神楽は目蓋を閉じ、長いまつげを震わせると下唇を噛み締めた。それが銀時の下腹部を熱くさせると、ズボンを押し上げるように膨らんだ。

「これ外していい?」

「ダメに決まってるでしょ!」

 銀時は神楽の胸にある服の留め具に手を掛けると、許可が下りなかったにも関わらず勝手に外してしまった。すると、大きく開いた胸元から窮屈そうに白い膨らみが覗いていた。

「ダメっつうのは、外さないとダメだって意味のダメだよな?」

 銀時は堪らずに神楽の服を脱がせるように剥いてしまうと、ずっと隠されていた神楽の乳房が顔を出した。

「みっ、見ないでよ……」

 神楽は目を閉じ、赤い顔でそう言うも銀時の好きに体を弄らせるのだった。

 銀時が桜色の乳首に手を伸ばし軽く摘めば、神楽の唇に力が入る。

「んんッ! んっ!」

 それを目に映したまま銀時は舌先で乳首に触れると、神楽の体がぴくっと跳ねた。

「気持ち良いの?」

「違うわよ」

 とは反論するも神楽の呼吸は随分と浅いものであった。銀時は唾液を垂らして乳首を舐ると、すぐにそれは硬くなり吸われたいと言ったように上向きになった。勿論、銀時は我慢をせずにチュッと音を立てるように吸い上げると、神楽が小さく悲鳴を上げた。

「きゃ、あッ……」

 その声の可愛さと言ったら想像していたものの100倍以上であった。妄想でセックスした回数は数知れずだが、実際その艶めかしい声を耳にするとそれだけで発射してしまいそうになるのだ。だが、お楽しみはこれからだと銀時は耐えてみせた。

「……誰もして良いなんて、言ってないでしょ」

 銀時はまだそんな事を言っている神楽に反論しようと、乳首から唇を離すと今度は指で摘みながら言ったのだった。

「でも、気持ち良いんだろ? ほら見てみろよ、お前のおっぱいも銀さんの愛撫でこんな…………」

「うるさいッ!」

 そう言って神楽は銀時の唇を唇で塞いでしまうと、震える熱い舌が銀時の口の中へと侵入してきた。それを喜んで受け入れた銀時は神楽の乳房を強く揉みしだくと、貪るように神楽の唇を吸った。

 愛しさが次から次に溢れくる。ただ隣で笑い合って喧嘩して、飯を食って、眠って……それだけでは足りなくなっていた。こうして肌を重ねて、そして神楽に全て包まれたいのだ。

 銀時はキスしたままガチャガチャと腰のベルトを外すと、ズボンもパンツも下ろしてしまった。そして硬くなった性器を取り出して…………

「神楽、じっとしてろよ」

 体を起こした銀時は神楽の上に跨ると、大きな乳房の間に性器を突っ込んだ。そして、両乳房に埋もれるように挟み込むと腰を振ったのだった。

「い、いやァ、何してるのよ!」

 そうやって嫌がる振りをしていても、銀時は神楽のモゴモゴと動く口に気付いていた。口さみしいのだろう。それならばと、銀時は亀頭を神楽の口に近づけると誘ってみた。

「それ舐められると……銀さんマジで困るんだけど……絶対舐めるなよ……絶対、な?」

 すると神楽は瞬きを数回繰り返し、そして一瞬何かを考えると胸の間で擦られている陰茎に唇を引っ付けた。銀時の敏感な部分に神楽の熱い舌が触れる。思わず腰が引き、銀時の顔が歪んだ。

「舐めるな……つっただろ?」

 しかし、心のなかでは白い歯を零して笑っているのだ。もっといやらしく舌を絡めてシャブッてくれと。すると気持ちが通じたのか、神楽は唾液で濡れた舌をアイスキャンディーでも舐めるように動かした。くすぐったいが気持ちが良い。堪らずに銀時は汁を漏らすと、それが糸を引いて神楽の舌に絡まってしまった。

「堪んねえな……オイ……」

 紅潮する神楽の顔。遂に銀時は我慢の限界を超えると、神楽の口へ肉棒を突っ込んだのだった。興奮を抑えることは最早不可能で、本能のままに激しく腰を振った。口腔内を犯されてしまった神楽はと言うと、涙目で必死に耐えているようであった。

「んぐッ……ぐッ!」

 腰が止まらない。だが、神楽を泣かせたいわけではない。愛のある、もっと優しいセクシャルなことがしたいのだ。銀時はどうにか性器を引き抜くと、スグに神楽を抱きしめた。

「悪い……でも、だから舐めるなって言っただろ?」

 すると呼吸の苦しそうな神楽は、唾液まみれの口を手で拭うと言ったのだった。

「鼻血出てるんだけど……格好悪っ…………」

 どうもあまりにも興奮しすぎて鼻の血管が切れたようだった。だけど、そんなことは気にしない。今はただ愛しい女の体に埋もれてしまいたいのだ。体裁など気にしてはいられない。

「いいんだよンなもん。それよりも神楽……お前、パンツ穿いてねえの?」

 スリットから手を滑り込ませた銀時は、思いもよらない神楽の格好に更に鼻血を吹き出した。もう輸血でもしなければどうにかなってしまいそうだ。だが、気持ちを落ち着かせると、既に濡れている白い太ももの間に銀時は手を滑り込ませた。

「もしかして、どっかのドSの命令じゃねえだろーな」

「そんなわけないでしょ! ただ今日は暑かったから……本当にそれだッ…………あっ」

 気合で鼻血を止めた銀時は、仰向けの神楽に被さると愛液でベトベトになっている割れ目に指を挿しこんだ。親指でクリトリスを刺激しながら、中指を奥へと進める。

「ねぇ、神楽さん、なんでこんなに濡れてんの? 気持ち良いの? なァ、なんでだよ?」

 そんな事を言いながら蜜で溢れる秘部を擦り上げると、神楽は両腕で顔を隠してしまった。

「気持ち好かったのか? 乳首弄られて。それとも銀さんのシャブッて感じちゃった?」

「違っ、違うんだからァ!」

 銀時は神楽の中に二本の指を突っ込むと、それが欲しかったとでも言うように膣穴から汁が溢れだした。動かす度にジュブジュブと卑猥な音を立てている。

「いッ……はあ……んんッ、あッ、あんッ…………」

 神楽の声が急に変わると、快感に酔いしれた女の匂いが漂った。万事屋に響く艶めかしい声。それが自分の手によって作られたモノだと思うと…………銀時の興奮も最高潮に達したのだ。

「イキそうか……良いよ、いけよ。ちゃんと見ててやるから」

「ぎん、ちゃん……イッちゃう……イクッ……銀ちゃ…………」

 神楽は銀時の腕に強い力で掴まると背中を仰け反らせ、ビクビクと痙攣をした。

 こうなったらもう後は、己を突っ込むだけである。銀時は神楽の中から指を引き抜くと、まだぐったりしている神楽の股を開かせた。赤く充血しているが、綺麗な中身が割れ目から見えていた。指が入っていた分だけまだぽっかりと口を開けている。

「そんなに急かすなよ。今突っ込んでやるから」

 そう言って神楽の中に銀時は肉棒を差し込むと、念願叶って体を結ぶことが出来たのだった。

「神楽」

 切ない表情で銀時は愛しい女の名を呼んだ。それに答えるように神楽は腕を伸ばすと、銀時にしがみついた。

「ぎんちゃん」

 密着する体。銀時の竿も神楽の中に根元まで飲み込まれている。

「動いていいか?」

 だが、その言葉に神楽は首を横に振る。

「ダメ」

 ここまで来て、突っ込まれていながらも何故『ダメ』なのか。銀時はもう抜くつもりもなかったが、念の為に尋ねてみた。

「なんでだよ? 痛むわけでもねえんだろ?」

 すると神楽は銀時の耳元で小さな声で言ったのだった。

「…………い、今なら言えそうなの、だからもう少し待ってよ」

 神楽はそう言って銀時に目線を合わせると、スゥっと空気を吸い込んだ。

「銀ちゃんのこと、ずっと好きだった……本当は嬉しいの…………」

 銀時の下腹部は燃え上がるように熱を帯び、更に大きく膨らんだ。

 マズい、もう止まってらんねえ…………

 銀時はその言葉に対する返事をすることもなく、我慢できずに腰を動かしてしまった。

「……神楽ァ!」

 こんなにも気持ちの好いセックスなどした事がなかった。溜まっているものを吐き出せたら良いだけで、女なら誰でも構わないと言うのが本音であった。だけど今は違うのだ。神楽じゃなければこうはなれないのだ。大切で壊したくないのだが、ハチャメチャに壊してしまいたくもなる。乱れ狂う神楽の姿を目に映しながら銀時は肉体を味わうように腰を振った。

 全部やるから、全部くれ…………

 そんな想いを吐き出すように銀時は神楽と強く結ばると、熱に包まれ果てていくのだった――――――


 狭いソファーの上で神楽を抱きしめながら銀時は風呂の事を考えていた。体液という体液、そして汗が非道いッたらない。早いところ風呂に入ってしまいたいのだが、まだ神楽を腕に抱いて何も考えずに惚けていたいのだ。柔らかな神楽の素肌。それにもっと頬を寄せて、神楽の存在を感じていたい。

 時刻はもうすぐ夕暮れで、障子から朱色の光が差し込んでいた。白銀色の癖の強い毛が淡い桜色に染まっている。それに神楽の手が伸びてきて、そっと触れた。

「なんか急にいちご牛乳飲みたくなっちゃったんだけど、冷蔵庫にまだあった?」

「知らねえ……」

 すると神楽の手が銀時の頬へと移動し、皮膚を引っ張った。

「いででで!」

「銀ちゃん」

 人の頬をつねっていると言うのに、こちらを見る顔はどこか晴れやかであった。

「…………んふふ、大好き」

「そりゃどうも! つうか、もう離せ! 離さねえっつーならこうしてやる!」

 銀時の彼女はなかなか素直に心を見せてはくれないが、それでもいつまでも離したくないと、嫌がる神楽の頬に口づけをするのだった。


2015/08/03